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須賀川市議会議会運営委員会会議録―初公判前の第2回辞職勧告決議に向けた内部協議

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資料の概要

資料名:
2011年(平成23年)11月28日 議会運営委員会会議録

作成日:
2011年(平成23年)11月28日

作成主体:
須賀川市議会

取得経路:
情報開示請求

資料の種類:
議会運営委員会会議録

対象となる時期:
2011年11月28日

掲載形式:
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この資料で確認できる事実

本資料は、2011年11月28日に開かれた須賀川市議会議会運営委員会の会議録である。

会議は、平成23年12月市議会定例会に係る議会運営委員会として開かれている。

出席者欄には、委員外議員として森新男副議長が出席していたことが記録されている。

この点は、後の第2回辞職勧告決議及び関連資料における議会側の関与を検討する上でも重要である。

議長は、冒頭で、12月定例会における議事運営について協議することを述べた上で、圓谷年雄議員に対する議員辞職勧告決議案について発言している。

議長は、すでに9月市議会定例会最終日に、圓谷年雄議員に対する議員辞職勧告決議を行っていることに触れている。

その上で、2011年11月24日に開催した議員全員協議会における圓谷議員の言動からは、本決議を重く受け止めるとしたものの、応じる姿勢を感じることはできなかった旨を述べている。

また、議長は、圓谷議員がみずから飲酒運転を認めている発言もあり、このまま議員を続けることは断じて許されることではないことを強く本人に理解させるためにも、再度決議すべきであるとの趣旨を述べている。

本資料では、その後、12月1日の本会議において、議員提出決議案第2号として、圓谷年雄議員の議員辞職勧告決議案を議題とすることが説明されている。

その手続として、圓谷議員除斥の後、提出者から提案理由の説明を受け、説明後、質疑及び討論を省略し、採決することが説明されている。

さらに、可決された場合には、会議を休憩し、議長室において圓谷年雄議員に対して決議された旨を告知し、その後、会議を再開することが説明されている。

したがって、本資料からは、第2回辞職勧告決議が本会議で突然扱われたものではなく、2011年11月24日の議員全員協議会後、11月28日の議会運営委員会において、本人除斥、提案理由説明、質疑及び討論省略、採決、可決後の告知という処理手順が、あらかじめ整理されていたことが確認できる。

重要な記載

本資料で特に重要なのは、2011年11月24日の議員全員協議会における本人説明が、12月1日の第2回辞職勧告決議へ接続されている点である。

議長は、11月24日の議員全員協議会における圓谷議員の言動について、本決議を重く受け止めるとしたものの、応じる姿勢を感じることはできなかった旨を述べている。

また、みずから飲酒運転を認めている発言もあり、このまま議員を続けることは断じて許されることではないことを強く本人に理解させるためにも、再度決議すべきであるとの趣旨が述べられている。

さらに、会期運営の説明では、12月1日の本会議において、議員提出決議案第2号として、圓谷年雄議員の議員辞職勧告決議案を議題とすること、圓谷議員を除斥すること、提出者から提案理由の説明を受けること、説明後、質疑及び討論を省略し採決することが説明されている。

したがって、本資料は、12月1日の第2回辞職勧告決議が、突然本会議で扱われたものではなく、11月24日の議員全員協議会後、11月28日の議会運営委員会において、議会運営上の処理としてあらかじめ整理されていたことを示す資料である。

この資料から生じる疑問

1 11月24日の本人説明は、どのような状況で行われたのか

本資料では、11月24日の議員全員協議会における圓谷議員の言動が、第2回辞職勧告決議に向かう理由として扱われている。

しかし、本資料は、11月24日の議員全員協議会そのものの会議録ではない。

したがって、本人がどのような状況で説明を求められたのか、弁護士不在であったこと、本人1人に対し他の議員多数という状況であったこと、刑事裁判を控えた本人が自己に不利益となり得る説明を求められたことについては、別資料及び関連事実とあわせて検討する必要がある。

2 本人の説明を、辞職勧告決議の根拠として用いることは適切だったのか

本資料では、11月24日の議員全員協議会における本人の言動が、第2回辞職勧告決議の理由として扱われている。

しかし、この時点で初公判はまだ開かれていない。

有罪判決も言い渡されていない。

刑事裁判を控えた本人の説明を、議会が辞職勧告決議の根拠として用いることは、無罪推定、自己負罪拒否、適正手続との関係でどのように評価されるのか。

3 裁判結果を待つという意思を否定的に評価することは許されるのか

後の第2回辞職勧告決議では、本人が裁判結果を待って進退を判断するとしていたことを含む対応について、社会正義に反するとの評価が示された。

本資料は、その第2回辞職勧告決議が本会議で扱われる前段階の資料である。

刑事責任の有無は、本来、刑事裁判によって判断される。

有罪判決が確定する前の者は、無罪と推定される。

それにもかかわらず、裁判結果を待つという本人の意思を含む対応を、辞職勧告決議の理由として扱うことは、無罪推定の原則と整合するのか。

4 質疑及び討論を省略する扱いは、適切だったのか

本資料では、12月1日の本会議において、議員提出決議案第2号を議題とし、提出者から提案理由の説明を受けた後、質疑及び討論を省略し、採決することが説明されている。

辞職勧告決議は、形式上は法的拘束力を持たないとしても、本人の政治的地位、名誉、社会的評価及び議員活動に重大な影響を及ぼし得る。

そのような決議について、質疑及び討論を省略する扱いは、適正手続及び議会の慎重審議の観点から適切だったのか。

5 本人を除斥した上で採決することにより、本人の弁明又は反論の機会は確保されていたのか

本資料では、12月1日の本会議において、圓谷議員を除斥した後、提案理由の説明を受け、質疑及び討論を省略し、採決することが説明されている。

本人が議場から退場した後に、本人に関する辞職勧告決議案の提案理由説明、質疑省略、討論省略及び採決が行われることになる。

本人の弁明又は反論の機会は、どの段階で、どのように確保されていたのか。

6 議会は、司法判断を先取りしたのではないか

本資料では、11月24日の本人説明を受け、再度の辞職勧告決議に向かう方針が示されている。

しかし、この時点で、初公判はまだ行われていない。

有罪判決も言い渡されていない。

刑事責任の有無は、裁判所が証拠に基づいて判断すべき事項である。

公的機関である市議会が、初公判前に、飲酒運転をしたことを前提として辞職勧告決議へ進むことは、司法判断を先取りするものではないか。

関連法規・条約・国際法上の基準

国内法

日本国憲法第13条: 個人の尊重及び人格的利益との関係が問題となる。辞職勧告決議及びその前段階の議会内部協議が、本人の名誉、社会的評価及び政治的地位に与えた影響が問題となる。

日本国憲法第31条: 適正手続の保障との関係が問題となる。本件では、本人に弁明又は反論の機会が十分に確保されていたかだけでなく、公的機関である市議会が、刑事裁判の判決前に有罪を前提とする評価を示したこと自体が、適正手続及び無罪推定の趣旨と整合するのかが問題となる。

日本国憲法第32条: 裁判を受ける権利との関係が問題となる。判決前に公的機関が有罪を前提とする評価を示し、その評価が報道及び社会的評価を通じて広がった場合に、その後の刑事裁判において、本人が公平な司法判断を受ける地位が十分に保障されていたといえるのかが問題となる。

日本国憲法第37条第1項: 刑事被告人が公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利との関係が問題となる。判決前の公的機関による有罪視が、公判及び判決に外部的圧力を及ぼし得る状況の中で、公平な裁判が保障されていたといえるのかが問題となる。

日本国憲法第38条第1項: 何人も、自己に不利益な供述を強要されないことを定めている。刑事裁判を控えた本人が、議員全員協議会における説明を求められ、その内容が後に辞職勧告決議の理由として扱われたことと、自己負罪拒否の趣旨との関係が問題となる。

日本国憲法第76条第3項: 裁判官が独立して職権を行使し、憲法及び法律のみに拘束されるべきこととの関係が問題となる。刑事責任の有無を判断する権限を有しない市議会が、初公判前に犯罪事実を前提とする評価を示したことは、裁判所による司法判断を先取りし、司法権の独立及び裁判の公平性との関係で問題となる。

日本国憲法第98条第2項: 日本国が締結した条約及び確立された国際法規を誠実に遵守する必要があることを定めている。日本が批准した自由権規約を誠実に履行すべき義務との関係が問題となる。

日本国憲法第99条: 市議会議員その他の公務員が負う憲法尊重擁護義務との関係が問題となる。公的機関である市議会が、判決前に有罪を前提とする評価を示したことが、憲法尊重擁護義務と整合するのかが問題となる。

地方自治法第117条: 普通地方公共団体の議会の議員が、自己又は一定の親族等の一身上に関する事件について議事に参与することができないとする規定との関係が問題となる。本人を除斥した上で、本人に対する辞職勧告決議を審議、採決したことの手続的意味が問題となる。

刑事訴訟法第336条: 犯罪の証明がない場合には無罪判決をしなければならないことを定めている。刑事裁判における無罪推定の原則との関係が問題となる。

国際人権条約 自由権規約(ICCPR)

自由権規約第14条第1項: 公平な裁判を受ける権利との関係が問題となる。判決前に公的機関が有罪を前提とする評価を示し、その評価が報道及び社会的評価を通じて広がった場合に、その影響下で行われた刑事手続及び裁判が、公正な裁判を受ける権利を十分に保障したものといえるのかが問題となる。

自由権規約第14条第2項: 刑事上の罪に問われている者は、法律により有罪と認められるまでは無罪と推定される権利を保障される。本件では、刑事裁判の判決前に、公的機関である市議会が有罪を前提とする評価を示したこと自体が、無罪推定の原則との関係で問題となる。

自由権規約第14条第3項g: 刑事上の罪に問われている者が、自己に不利益な供述又は有罪の自白を強要されない権利との関係が問題となる。刑事裁判を控えた本人が、議員全員協議会における説明を求められ、その内容が後に辞職勧告決議の理由として扱われたこととの関係が問題となる。

条約の履行及び解釈に関する基準

条約法に関するウィーン条約(VCLT)第26条: 効力を有する条約は当事国を拘束し、誠実に履行されなければならない。日本が批准した自由権規約を誠実に履行すべき義務との関係が問題となる。

条約法に関するウィーン条約(VCLT)第27条: 国内法を理由として、条約上の義務を履行しないことを正当化できない。地方議会による行為であること、議会内部の問題であること、又は国内制度上の手続が定められていないことを理由として、自由権規約上の義務との関係を検討しなくてよいことになるのかが問題となる。

自由権規約委員会一般的意見第32号30項: 公的機関が、刑事裁判の結果を先取りする形で被告人の有罪を表明してはならないとする国際基準との関係が問題となる。

自由権規約委員会一般的意見第32号41項: 自己に不利益な供述又は有罪の自白を強要されない権利との関係が問題となる。

※各規定の詳しい解釈、本件への適用及び相互関係については、法的主張と違憲違法構造の整理で検討する。

本件との関係

本資料は、2011年12月1日の第2回辞職勧告決議が本会議で扱われる前に、議会運営委員会でどのような処理が予定されていたのかを示す資料である。

本資料は、2011年11月24日の議員全員協議会そのものの会議録ではない。

しかし、本資料は、11月24日の議員全員協議会における本人説明が、12月1日の第2回辞職勧告決議へ接続されていることを示している。

本資料では、11月24日の議員全員協議会における本人の言動について、本決議を重く受け止めるとしたものの、応じる姿勢を感じることはできなかった旨が述べられている。

また、みずから飲酒運転を認めている発言もあり、このまま議員を続けることは断じて許されることではないことを強く本人に理解させるためにも、再度決議すべきであるとの趣旨が述べられている。

さらに、本資料には、委員外議員として森新男副議長が出席していたことも記録されている。

この点は、第2回辞職勧告決議に向けた議会内部の処理が、議会運営委員会の委員だけに限られたものではなく、議会側の主要な役職者を含む場で進められていたことを示す事情として重要である。

本資料では、12月1日の本会議において、圓谷議員を除斥した後、提出者から提案理由の説明を受け、質疑及び討論を省略し、採決することが予定されている。

これにより、第2回辞職勧告決議は、本人の議員全員協議会での説明を踏まえた上で、初公判前に、本人を除斥し、質疑及び討論を省略して採決する流れで処理されることが予定されていたことが分かる。

このことは、第2回辞職勧告決議が、本会議で偶発的に扱われたものではなく、11月24日の議員全員協議会後、11月28日の議会運営委員会において、本人除斥、提案理由説明、質疑及び討論省略、採決という処理手順があらかじめ整理された上で本会議に上程されたことを示している。

本件では、このような議会運営上の処理が、無罪推定、適正手続、自己負罪拒否、裁判の公平性及び司法判断の先取りとの関係でどのように説明されるのかを検証する必要がある。

特に、本人が刑事裁判を控えていたこと、初公判前であったこと、有罪判決が言い渡されていなかったこと、本人を除斥した上で質疑及び討論を省略する手続が予定されていたことを踏まえると、本資料は、第2回辞職勧告決議の手続的構造を検証する上で重要な資料である。

関連資料

関連する固定ページ:

事件の記録と検証

事件の記録と検証 第1部

事件の記録と検証 第2部

事件の記録と検証 第3部

事件の記録と検証 第4部

事件の記録と検証 第5部

証拠・文書群

法的主張と違憲違法構造の整理

関連する証拠記事:

須賀川市議会議事録―第1回辞職勧告決議の提案理由と採決状況

須賀川市議会議事録―第2回辞職勧告決議の提案理由と採決状況

須賀川市議会議事録―第3回辞職勧告決議の提案理由と採決状況

須賀川市議会議事録―第4回辞職勧告決議の提案理由と採決状況

須賀川市議会議会運営委員会会議録―起訴前勾留中の第1回辞職勧告決議に向けた内部協議

須賀川市議会議会運営委員会会議録―初公判前の第2回辞職勧告決議に向けた内部協議

須賀川市議会議会運営委員会会議録―判決確定後の第3回辞職勧告決議に向けた内部協議

須賀川市議会議会運営委員会会議録―判決確定後・辞職前の第4回辞職勧告決議に向けた内部協議

統合検証―逮捕から第2回辞職勧告決議まで

須賀川市提出文書―人権侵害の検証と是正を求めた申入書

須賀川市議会提出文書―辞職勧告決議の検証と是正を求めた陳情書

須賀川市議会内部文書―人権侵害の是正を求める陳情書に関する会派代表者会議協議会結果報告

須賀川市内部文書―人権侵害の是正申入れ後に実施された法律相談

須賀川市議会内部文書―人権侵害の是正申入れ後に実施された法律相談

須賀川市発出文書―人権侵害の是正申入れに対する最終回答

関連する規範記事:

規範篇―自由権規約(ICCPR)第14条第2項:無罪推定の原則

規範篇―一般的意見32号第30項:公的機関による判決前の裁判結果の予断禁止

規範篇―自由権規約第2条第3項:実効的救済を受ける権利

規範篇―一般的意見31号第15項:調査義務と救済不実施それ自体の問題

規範篇―条約法に関するウィーン条約(VCLT)第27条:国内制度を理由に条約義務を免れられるのか

関連する時系列:

2011年(平成23年)10月18日 本件事故が発生したとされた。

2011年(平成23年)10月19日 圓谷年雄が警察署に任意出頭した後、逮捕状に基づいて通常逮捕され勾留開始。現行犯逮捕ではなかった。

2011年(平成23年)10月24日 第1回辞職勧告決議前の議会運営委員会

2011年(平成23年)10月26日 第1回辞職勧告決議

2011年(平成23年)11月9日 起訴され、その後保釈された。

2011年(平成23年)11月28日 第2回辞職勧告決議前の議会運営委員会

2011年(平成23年)12月1日 第2回辞職勧告決議

2012年(平成24年)1月16日 有罪判決

2012年(平成24年)1月31日 判決確定

2012年(平成24年)2月7日 第3回辞職勧告決議前の議会運営委員会

2012年(平成24年)2月9日 第3回辞職勧告決議

2012年(平成24年)2月27日 第4回辞職勧告決議前の議会運営委員会

2012年(平成24年)3月1日 第4回辞職勧告決議

English version:

Sukagawa City Council Steering Committee Minutes—Internal Deliberations Leading to the Second Recommendation for Resignation Before the First Hearing

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