資料の概要
資料名:
平成24年2月7日 議会運営委員会会議録
作成日:
2012年(平成24年)2月7日
作成主体:
須賀川市議会
取得経路:
情報開示請求により取得
資料の種類:
議会運営委員会会議録
対象となる時期:
2012年(平成24年)2月7日
掲載形式:
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Skip to PDF contentこの資料で確認できる事実
本資料は、2012年(平成24年)2月7日に開かれた須賀川市議会議会運営委員会の会議録である。
会議は、午後1時30分に開会し、午後1時56分に閉会している。
場所は、須賀川市議会委員会室である。
出席委員は、八木沼久夫、塩田邦平、広瀬吉彦、加藤和記、菊地忠男、橋本健二である。
委員外として、鈴木忠夫議長が出席している。
欠席委員は、関根保良、大寺正晃である。
事務局職員として、市川守事務局長、佐藤基寛局長補佐兼議事係長、横川幸枝主事が出席している。
本資料では、2012年(平成24年)2月9日に開催予定の第1回臨時会に提出される議案及び会期運営について協議されている。
本件との関係で重要なのは、圓谷年雄議員に対する3回目の議員辞職勧告決議案について、議会運営委員会で事前に協議されている点である。
議長は、すでに2011年(平成23年)9月定例会及び12月定例会において、2度にわたり圓谷年雄議員に対する議員辞職勧告決議を行っていることに触れている。
その上で、午前中の議員全員協議会における圓谷議員の行動について、これまでの本市議会の決議を重く受け止めるどころか、今後も無視し続けるとした極めて遺憾なものであるとの趣旨を述べている。
また、各議員においても、この問題に対する市民からの厳しい指摘や議会に対する不信感、さらには情報誌等に取り上げられたこともあり、須賀川市全体が批判の目にさらされるなど、極めて憂慮すべき事態に陥っているとの趣旨が述べられている。
議長は、圓谷議員に対してこれまでの辞職勧告を重く受け止め、再考するよう促してきたが、今後も議員を辞職する考えはないとしている旨を述べている。
その上で、3度目となるが、議員辞職勧告決議を提出すべきとの各会派代表者会議での協議を踏まえて提出されるものであるとの説明がなされている。
また、本来、このような決議は乱発すべきものではないとしつつ、法の下で議会としてできる限りの対応であるとの趣旨も示されている。
さらに、会期運営の説明では、2012年(平成24年)2月9日の第1回臨時会について、会期を1日間とし、午前10時に開会することが説明されている。
日程第3として、議員提出決議案第1号「圓谷年雄議員に対する議員辞職勧告決議について」を審議することが説明されている。
この決議案については、急施事件として取り扱い、議会の人事に関わる案件として先決するため日程第3とするとの説明がなされている。
また、前回同様に、圓谷議員には退席の上、提案理由の説明を森副議長が行い、質疑、委員会付託及び討論を省略して採決することが説明されている。
採決後は会議を休憩し、その審議結果を議長室において正副議長から直接圓谷議員に申し伝え、会議を再開して圓谷議員の復席を求めることが説明されている。
さらに、前回の12月定例会において、「議決への参加を認めるのか」という趣旨の発言があったことに触れ、圓谷議員が議員である以上、「出席する権利」「発言する権利」「議決に参加する権利」を阻害することは、現行法の下では認められていないとの説明がなされている。
その上で、議長団及び議会運営委員会としては、円滑な議会運営のため理解を賜りたいとの趣旨が述べられている。
したがって、本資料からは、第3回辞職勧告決議が本会議で突然扱われたものではなく、2012年(平成24年)2月7日の議会運営委員会において、急施事件としての日程設定、本人退席、森副議長による提案理由説明、質疑、委員会付託及び討論省略、採決、可決後の本人への告知という処理手順が、あらかじめ整理されていたことが確認できる。
重要な記載
本資料で特に重要なのは、第3回辞職勧告決議が、判決確定後に行われる辞職勧告決議として、議会運営委員会で事前に整理されている点である。
第1回辞職勧告決議は、起訴前、勾留中、本人欠席の段階で行われた。
第2回辞職勧告決議は、初公判前、判決前の段階で、本人退場後に行われた。
これに対し、第3回辞職勧告決議は、有罪判決後、判決確定後の段階で予定されている。
そのため、第3回辞職勧告決議では、第1回及び第2回で問題となった判決前の公的有罪視とは異なり、判決確定後に、なお議会が辞職勧告決議を反復することの意味が問題となる。
本資料では、議長が、これまで2度にわたり辞職勧告決議を行ってきたことを前提に、圓谷議員がこれらの決議を重く受け止めるどころか、今後も無視し続けるとしたことが極めて遺憾であるとの趣旨を述べている。
また、市民からの厳しい指摘、議会に対する不信感、情報誌等で取り上げられたこと、須賀川市全体が批判の目にさらされることへの懸念が述べられている。
この点は、第3回辞職勧告決議が、刑事判決の存在だけでなく、これまでの辞職勧告決議への不応答、市民感情、議会不信、報道又は情報誌等による社会的評価を背景として検討されていたことを示している。
さらに重要なのは、須賀川市議会自身が、辞職勧告決議について、乱発すべきものではないと認識していたことである。
本資料では、3度目となる辞職勧告決議について、本来、このような決議は乱発すべきものではないとしつつ、法の下で議会としてできる限りの対応であるとの説明がなされている。
つまり、第3回辞職勧告決議は、議会が辞職勧告決議の反復に慎重であるべきことを認識しながら、それでもなお提出する方向で整理されたものである。
この記載は、第3回辞職勧告決議が、単なる通常の議会意思表示ではなく、議会自身が反復の問題性を認識した上で行われた決議であったことを示している。
また、本資料では、圓谷議員が議員である以上、「出席する権利」「発言する権利」「議決に参加する権利」を阻害することは、現行法の下では認められていないとの説明もなされている。
この点は、須賀川市議会が、圓谷議員の議員資格や議会活動の権利がなお存在することを認識していたことを示している。
それにもかかわらず、議会は、法的に議員資格や議会活動の権利を直接奪う手続ではなく、辞職勧告決議を再度提出する方向で整理している。
したがって、本資料は、判決確定後においても、議会が圓谷議員の議員としての権利の存在を認識しながら、辞職勧告決議を反復し、政治的・社会的圧力を加える手続を継続していたことを示す資料である。
この資料から生じる疑問
1 判決確定後であれば、辞職勧告決議を反復してよいのか
第3回辞職勧告決議は、第1回及び第2回とは異なり、判決確定後に予定されたものである。
しかし、判決が確定したことと、議会が辞職勧告決議を反復してよいことは、当然には同じではない。
刑事判決が確定した後であっても、議員資格を失わせる手続、懲罰手続、除名手続、辞職勧告決議の反復は、それぞれ法的性質が異なる。
判決確定後であることを理由として、議会が辞職勧告決議を重ね続けることは、本人の政治的地位、名誉、人格的利益及び議員活動に対する不利益との関係でどのように説明されるのか。
2 「乱発すべきものではない」と認識しながら、3回目の辞職勧告決議を行うことはどのように説明されるのか
本資料では、本来、このような決議は乱発すべきものではないとの趣旨が述べられている。
それにもかかわらず、3度目となる辞職勧告決議を提出すべきであるとの方向が示されている。
議会自身が辞職勧告決議の反復に慎重であるべきことを認識しながら、なお3回目の決議を行うことは、どのような必要性、相当性及び手続的保障によって正当化されるのか。
3 議員としての権利の存在を認識しながら、辞職勧告決議を反復することは適切だったのか
本資料では、圓谷議員が議員である以上、「出席する権利」「発言する権利」「議決に参加する権利」を阻害することは、現行法の下では認められていないとの説明がなされている。
これは、須賀川市議会が、圓谷議員の議員資格や議会活動の権利がなお存在することを認識していたことを示している。
それにもかかわらず、議会は、本人に対して3回目の辞職勧告決議を予定している。
法的に議員としての権利を阻害できないことを認識しながら、法的拘束力を持たない辞職勧告決議を反復して辞職を求めることは、実質的な辞職圧力又は制裁として機能したのではないか。
4 除名その他の法定手続を用いず、辞職勧告決議を反復したことは適切だったのか
地方議会には、一定の場合に懲罰や除名に関する法定手続が存在する。
しかし、本資料で扱われているのは、懲罰又は除名ではなく、辞職勧告決議である。
辞職勧告決議は、一般に法的拘束力を持たない意思表示と説明される。
しかし、辞職勧告決議を反復し、議会として継続的に辞職を求めることは、本人に対する重大な政治的・社会的圧力となり得る。
法定の懲罰手続や除名手続によらず、辞職勧告決議を反復することは、法定手続の潜脱又は実質的制裁として問題とならないのか。
5 本人退席、質疑省略、委員会付託省略、討論省略という処理は適切だったのか
本資料では、第3回辞職勧告決議案について、圓谷議員を退席させた上で、森副議長が提案理由説明を行い、質疑、委員会付託及び討論を省略して採決する処理が予定されている。
辞職勧告決議は、本人の政治的地位、名誉、社会的評価及び議員活動に重大な影響を及ぼし得る。
3回目となる辞職勧告決議についても、質疑、委員会付託及び討論を省略することは、議会の慎重審議及び適正手続の観点から適切だったのか。
6 議会不信や市民感情を理由として、本人に辞職を求め続けることはどこまで許されるのか
本資料では、市民からの厳しい指摘、議会に対する不信感、情報誌等で取り上げられたこと、須賀川市全体が批判の目にさらされることへの懸念が述べられている。
しかし、議会不信や市民感情が存在することと、本人に辞職を求め続けることは、当然には同じではない。
公的機関である市議会が、市民感情や社会的批判を理由として、議員に対し辞職勧告決議を反復することは、本人の人格的利益、名誉、政治的地位及び議員活動との関係でどこまで許されるのか。
関連法規・条約・国際法上の基準
国内法
日本国憲法第13条: 個人の尊重及び人格的利益との関係が問題となる。判決確定後であっても、辞職勧告決議の反復が、本人の名誉、社会的評価、人格的利益及び政治的地位に与えた影響が問題となる。
日本国憲法第31条: 適正手続の保障との関係が問題となる。辞職勧告決議が形式上は法的拘束力を持たないとしても、本人の政治的地位、名誉及び議員活動に重大な影響を与え得る場合に、どのような手続的保障が必要であったのかが問題となる。
日本国憲法第99条: 市議会議員その他の公務員が負う憲法尊重擁護義務との関係が問題となる。議会が議員の権利の存在を認識しながら、辞職勧告決議を反復したことが、憲法尊重擁護義務と整合するのかが問題となる。
地方自治法第117条: 普通地方公共団体の議会の議員が、自己又は一定の親族等の一身上に関する事件について議事に参与することができないとする規定との関係が問題となる。本人を退席させた上で、本人に対する辞職勧告決議を審議、採決することの手続的意味が問題となる。
地方自治法第134条: 普通地方公共団体の議会が、法律及び会議規則により、議員を懲罰することができるとする規定との関係が問題となる。辞職勧告決議を反復することが、懲罰制度との関係でどのように位置付けられるのかが問題となる。
地方自治法第135条: 議会における懲罰の種類として、公開の議場における戒告、陳謝、一定期間の出席停止及び除名を定めている。法定の懲罰手続によらず、辞職勧告決議を反復することが、実質的制裁又は法定手続の潜脱とならないのかが問題となる。
国際人権条約 自由権規約(ICCPR)
自由権規約第25条: 市民が公務に参加し、選挙され、公務に就く機会を不合理な制限なしに有する権利との関係が問題となる。選挙により議員となった者に対して、公的機関である議会が辞職勧告決議を反復し、政治的地位及び議員活動に重大な圧力を加えることが、政治参加の権利との関係でどのように評価されるのかが問題となる。
条約の履行及び解釈に関する基準
条約法に関するウィーン条約(VCLT)第26条: 効力を有する条約は当事国を拘束し、誠実に履行されなければならない。日本が批准した自由権規約を誠実に履行すべき義務との関係が問題となる。
条約法に関するウィーン条約(VCLT)第27条: 国内法を理由として、条約上の義務を履行しないことを正当化できない。地方議会による行為であること、議会内部の問題であること、又は国内制度上の手続が定められていないことを理由として、自由権規約上の義務との関係を検討しなくてよいことになるのかが問題となる。
※各規定の詳しい解釈、本件への適用及び相互関係については、法的主張と違憲違法構造の整理で検討する。
本件との関係
本資料は、2012年(平成24年)2月9日の第3回辞職勧告決議が本会議で扱われる前に、議会運営委員会でどのような処理が予定されていたのかを示す資料である。
本件の時系列では、2012年(平成24年)1月16日に有罪判決が言い渡され、2012年(平成24年)1月31日に判決が確定している。
したがって、本資料で扱われている第3回辞職勧告決議は、判決確定後の辞職勧告決議である。
この点で、第3回辞職勧告決議は、起訴前、勾留中、本人欠席の段階で行われた第1回辞職勧告決議、及び初公判前、判決前、本人退場後に行われた第2回辞職勧告決議とは、法的な論点が異なる。
第1回及び第2回では、判決前の公的有罪視、無罪推定、適正手続、裁判の公平性及び司法判断の先取りが中心的問題となる。
これに対し、第3回では、判決確定後に、議会が辞職勧告決議をさらに反復することの相当性、必要性、手続的保障、及び実質的な辞職圧力の問題が中心となる。
本資料では、議長が、これまで2度にわたり辞職勧告決議を行ってきたことを前提に、圓谷議員が今後も議員を辞職する考えはないとしていることを問題視し、3回目の辞職勧告決議を提出すべきであるとの方向を示している。
また、本来、このような決議は乱発すべきものではないとしつつ、法の下で議会としてできる限りの対応であるとの説明がなされている。
さらに、本資料では、圓谷議員が議員である以上、「出席する権利」「発言する権利」「議決に参加する権利」を阻害することは、現行法の下では認められていないとの説明がなされている。
この記載は、須賀川市議会が、圓谷議員の議員資格及び議員としての権利がなお存在することを認識していたことを示している。
それにもかかわらず、議会は、法的に議員としての権利を阻害する手続ではなく、3回目の辞職勧告決議を提出する方向で議会運営を整理している。
本資料では、2012年(平成24年)2月9日の第1回臨時会において、日程第3として議員提出決議案第1号「圓谷年雄議員に対する議員辞職勧告決議について」を審議することが予定されている。
その処理手順として、圓谷議員を退席させた上で、森副議長が提案理由を説明し、質疑、委員会付託及び討論を省略して採決することが予定されている。
さらに、採決後は会議を休憩し、審議結果を議長室において正副議長から直接圓谷議員に申し伝え、会議を再開して圓谷議員の復席を求めることが予定されている。
したがって、本資料は、第3回辞職勧告決議が、本会議で偶発的に扱われたものではなく、判決確定後、議会運営委員会において、急施事件としての日程設定、本人退席、提案理由説明、質疑、委員会付託及び討論省略、採決、可決後の本人への告知という処理手順があらかじめ整理された上で本会議に上程される予定であったことを示す資料である。
本件では、このような議会運営上の処理が、人格権、名誉、政治的地位、議員としての権利、法定懲罰手続、除名手続及び辞職圧力の累積との関係でどのように説明されるのかを検証する必要がある。
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関連する時系列:
2011年(平成23年)10月18日 本件事故が発生したとされた。
2011年(平成23年)10月19日 圓谷年雄が警察署に任意出頭した後、逮捕状に基づいて通常逮捕され勾留開始。現行犯逮捕ではなかった。
2011年(平成23年)10月24日 第1回辞職勧告決議前の議会運営委員会
2011年(平成23年)10月26日 第1回辞職勧告決議
2011年(平成23年)11月9日 起訴され、その後保釈された。
2011年(平成23年)11月28日 第2回辞職勧告決議前の議会運営委員会
2011年(平成23年)12月1日 第2回辞職勧告決議
2012年(平成24年)1月16日 有罪判決
2012年(平成24年)1月31日 判決確定
2012年(平成24年)2月7日 第3回辞職勧告決議前の議会運営委員会
2012年(平成24年)2月9日 第3回辞職勧告決議
2012年(平成24年)2月27日 第4回辞職勧告決議前の議会運営委員会
2012年(平成24年)3月1日 第4回辞職勧告決議
